ダンス衣装のクリエイターとしてのスタートは、バレエ教室さんの発表会衣装で、シンプルなレオタードワンピースでした。 レンタルやお衣装屋さんには、いわゆるバレエ衣装はたくさんありますが、コンテンポラリーの衣装はあまり無いようです。 衣裳が無くて探し回って、私のサイトにたどり着いてくださったクライアントさんは、今もリピートしてくださっています。 私はバレエ衣装の中でも、コンテンポラリダンスの衣装を意識して作ってきました。
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コンテンポラリーダンスとは?
コンテンポラリーダンスとは?
1990年代 「現代舞踊、舞踏」出身でありながら 枠におさまらない独自の活動をするダンサーの存在が顕著になり、その総称として「日本のコンテンポラリーダンス」の語が使われたようである。特に、JCDN(NPO法人 Japan Contemporary Dance Network 代表:佐東 範一)が、本来のContemporary Dance(≒Nouvelle Danse)とは関係が薄いにもかかわらず、そのような名称のみを原義を離れてあてはめたことによって、日本国内で名称が普及したと言える。「日本のコンテンポラリーダンス」と、コンテンポラリー・ダンスとは、別ジャンルであったと考えるべきであろう。
21世紀に入り、欧米・日本とも、観客の存在をもって成立する創作的なダンスの総称として「コンテンポラリー・ダンス」の語が使われていきそうな傾向がみられ、意図的な区別は無意味であると思われる。
ウィキペディア(Wikipedia)より
っとまあ、受け売りでは説明しにくいので、私の先入観でコンテンポラリーダンスを伝えるとするならば、世界的バレエダンサー シルヴィ・ギエムのボレロ が頭に浮かびます。
テレビで初めて見たときの、インパクトと衝撃は強烈でした。 美しく鍛え上げられた肉体の芸術に、お口があんぐり ポッカーんとしてしまいました。
クラシックバレエのような舞台装飾はなく、衣裳もシンプルで、体の骨格や、筋肉の動きが見れます。 バレエのスカラシップで有名なローザンヌコンクールにも1999年からコンテンポラリー・ヴァリエーションが審査に導入され、 クラシックとコンテンポラリーの両方の技術が審査されるようです。
素人から見ると、全く違うダンスのように思いますが、 ダンスの基礎部分においては同じで、表現が違う ということと解釈しています。
このようなダンスが コンテンポラリーダンス(以下 コンテとします) とインプットした私、ですが、さらにモダンダンスというジャンル分けもあり、、、混乱してしまいます。
ただ、私の周りのクライアントさんである、バレエ教室さんからの依頼は コンテの衣装 を作ってほしいということで、ほぼ統一されています。 例えば、「○○の曲で○○のような感じのコンテの衣装」といった具合です。
私にできるコンテの衣装の特徴は・・・
- ストレッチ素材を使えること
- デザイン画をパターンに作れること
- 製作まで一連で納品できること
です。 製作はカットソーという手法で製作します。 ストレッチ素材で作るユニタードダンス衣装 で、作り方を投稿しているのは ユニタードという長足のスタイルのことです。 私の中でコンテの衣装といえば、ユニタードの形状を連想します。
弊店のユニタード作品集はこちら ⇓ に・・・・(代表的なものをピックアップしています)
デコレーションのあるものから シンプルなユニタードまで、ワンピースとセットで作ったりもしています。
これらは、ほとんどのパーツはストレッチ素材を使っています。 ダンサーにとってとにかく動きやすいというのがメリットです。 クラシックバレエのチュチュはノンストレッチでぎゅっと絞って着用するのに対して、こちらは 激しい動きであっても、どこもつっかえないくらい伸びます。
演出家のイメージを衣装にアウトプットする手順!!
デザイン画を描く
舞台の演目を演出家、振付家の芸術的な構想をくみ取って デザインにするまでには、かなり悩みます。 アウトプットされた言葉の端々のニュアンスを頭において、 連呼しながら絵を描きます。 同時に素材、色もそろえていきます。 デザイン画と素材を選んだ状態で、一度確認をしてもらいます。 ここでもう一度修正します。 絵を描いているうちにアイデアが下りてくるときもあります。
【自分で作るダンス衣装のデザインとは?】 簡単スタイル画の描き方 に、デザインの描き方を記載しています。 ご覧ください。
たたき台のサンプルを作る
クラシックと違って、コンテは、テーマが抽象的なところが、非常に生みの苦しみがあり、感性のすり合わせが難しいといえます。 バレエ以外のダンスの舞台においても、パフォーマンスには演目の「テーマ」というものがあります。 この聞き込み作業が間違っていたら、一向に振付家と衣装クリエイターの距離が近づきません。 自分だけが納得していてはダメなので、感性のすり合わせがすごく大事です。デザイン画、ファーストサンプルの時はダメ出しがあって当然! くらいの気持ちが大事です。
試着して動いてもらい、再調整する
そして、最終の衣裳が仕上がって、納品しても、私自身はまだ完成してないような不安な感じがあります。
舞台に立つダンサーの魂が衣装に宿り、その舞台を観た瞬間、完成されたものを確認できます。 振付家の作りたい創造の世界観を 「なるほどーそうゆうことか~!」と、初めて納得できます。 「振付家の頭の中を衣装にアウトプットできた! クリエイターになれた! やっててよかった!!」 と思える瞬間です。
クリエイターとしての喜び
舞台を観た人の心の在り方で、解釈が様々なのも、コンテの面白く芸術的な部分です。 クリエイターとしても、唯一無二の衣装が世の中に生み出せた喜びもあります。