ハイネックや、体にぴったりした衣装は、鍛えた体を美しく、シャープに見せますが、ファスナーや開きがバレバレでは、超冷めしますよね。 着ぐるみじゃん!! といいたくなるクオリティーでは、パフォーマンスが落ちますよね マインドに支障が出ますから・・・
コンシールファスナー(Concealfastener)とは?
英語でConceal 隠す という意味、そして fastener ファスナー です。
その名のとおり まるで縫い目にしか見えない一線、この端っこに、タイ米のような、なんとも控えめなスライダーがゆらゆらとついています。
よくできた構造です。 このコンシールファスナーの構造をちゃんと理解できたら、 失敗のないコンシールファスナー付けができます。
コンシールファスナーの特徴
当方が、ダンス衣装でよく使っているコンシールファスナーは、YKKのコンシールファスナー56cmです。 ニット系衣装にも相性が良く曲線ラインもきれいに出せます。
22cmと、56cmがありますが、56cmにする理由は、ワンピースや、オールインワンなどの長い距離に使うことが圧倒的に多いからです。 短くする分にはカットして、いくらでも短くできます。
構造の特徴は
- 虫がくるまっていて、表から虫が見えない
- スライダーがタイ米のような細長いカプセルのような形状で、ツルッとしている
- くるまっている虫を立ち上げながら、キワをステッチすることができるので、表から縫い目が見えない
③の虫のキワを縫う際は、ミシンの 押さえ器具 を「コンシールファスナー用押さえ」に交換し、虫を立ちあがらせて、ミシン針は虫の下に入るように落とし 押さえ縫いします。
コンシールファスナーを縫うときのポイント
- 衣装の開きどまり位置をしっかりと決定させます。
- 開き止まりまでの距離を測り、ファスナーにもその寸法を印付けをしておきます。
- 衣装の縫い代はコンシールファスナーの縫い代より1~2mmくらい大きめにしておきます。
- その理由は、生地の厚み分や、沿わせたときの誤差があるためです。
当方では 薄~中肉程度の衣装生地を使う場合が多いので、縫い代は1.3~1.4cmくらいにしています。
そして、一重物の衣装がほとんどなので、上辺の始末は完了させてから、ファスナー開きどまり位置を決め、本縫いミシンでしっかり返し縫いします。
ここからの工程を 「失敗しないコンシールファスナーのつけ方」として、動画にしました。 ご覧ください。
スライダーが、どうしてタイ米のような形をし、ツルッとしているのか? その大きな理由は、縫いあがった最後に、縫い止まった本体から、ニョキっとつまみ出すための、形だったんです!!
裏側のミシン線はこんな風になっています。 ④のすき間は2mm程度(生地の厚みによって変えます) すき間が多すぎると、えくぼができます。 少ないと、スライダーが抜き出せません。
コンシールファスナーの縫い工程
上の写真の番号順に説明します。
- 開き止まり位置決めて、本縫い返し針をします。 そのあと、端オーバー始末
- 開き寸法をファスナーに印付けをし、寸法をきっちり合わせて、端を止め縫い
- 押さえを交換、虫を立ちあげ針をキワに落とし、上から縫う
- スライダーを抜き出す
最後には、ファスナーをカットします。(動画をご覧ください)
綺麗な仕上がりにするためには、
最初の縫い代の見込みと、開き止まり位置の決定が重要となります。
https://menuet-dance.com/konnsi-rufasuna/