衣装つくりの時には、まずデザイン画を描き、素材を探します。そのデザイン画を形にするには、型紙が必要になりますが、その型紙の作り方には2つの方法があります。1つは、トルソーに当ててドレーピングして元型を作ってから、アレンジしていく方法、もう一つは、基本型を見つけてアレンジする方法です。
過去記事と動画で紹介していました定番のハイネックトップスを利用し、胸元にギャザーアレンジをした型紙を作る方法を動画にしました。ややゆとりのある「キラ素材の半そでハイネックのプルオーバー」をつくりましたよ^^
基本形型紙をアレンジする
今回は 過去動画で作ったハイネック長袖の定番的なスタイルを使います。過去記事と動画はこちら↓ です。

まず、上の記事を参考に型紙を作ってみてください。 アレンジしているのはネック部分のギャザーと、袖を半そでにしただけです。
まずは、ネック部分のギャザーをどのくらいの位置につけたいか? 検討をします。
こちらの作業動画の前半部分にその展開図を作る方法を撮っています。 ご覧ください。 元型を写し取ったら、いい加減に決めた9cmの半分の4.5㎝のところに印を入れます。
型紙「展開図」の説明
4.5cmの印をネックライン上(縫い代を含まない)に決めたら、次にすることは、どうゆう風にギャザーを描きたいのか? 想像します。 放射線にラインを書きます。 そして、展開図にしていきます。

改めて手順を説明します。
- ネックライン上に9㎝の半分になる4.5㎝の位置を決めます。(ギャザー止まり位置)
- ネックラインの4.5cmまでを3等分します。
- ②の等分した位置から放射線状にラインを引きます。(どんなふうにキャザーのうねを描きたいか? その方向を決めます。)
- 引いた放射線状にカットし、パーツを1.2.3.4と記載しておきます。
- ネックのギャザー分量は(2.5倍)としました。 4.5cm×2.5=11.25cm
- 11.25cm - 4.5cm (仕上がり寸)= 6.75cm (ギャザーになる容量)となります。
- 6.75cmを3.5等分します。(型紙に等分に振り分けます。)6.75÷3.5=1.928(約1.9cm=振り分けてギャザーの容量とする)
- 前中心はワサなので1.9cmの半分(0.95cmを取ってから、1パーツ目のネックのラインを決めます。
- 放射線の下側(脇、裾部分)は 縫い代を含まないところで突き合わせながら、ネック部分を1.9cmずつ開けながら展開していきます。
- ネック部分のラインを補正し、ギャザー止まり位置の印をいれ、「両身で9cm上がりギャザー」と記載しておきます。
- 要所にテープを貼り 型紙をカットします。
この方法は、袖であったり、身頃やスカート、パンツなどにも応用できます。 どこにギャザーやタックを入れるか? どのような放射線状に描くか? 型紙上に描いて、分量を決めて型紙展開します。
丈を長くして チュニックにしたり ワンピースにしたり、フレアーを出したい時は、裾部分を展開してくださいね。 裾の周長を決めておいて フレアー分を等分して展開します。
生地の特性を生かした展開図に
今回動画で使った生地は、 お客様のダンス衣装に使った残り生地で、ベロアのクラッシュ加工したツーウェイトリコット(ラメ付き)でした。 ポリウレタンが10%ほど入ったよく伸びる素材です。 生地が柔軟にドレープするので、ギャザーのうねが表現しやすい素材でした。
作るときは、ハイネックなのでストレッチ素材を使ってください。
頭からかぶらないといけないのでエリ部分が最低でも60cmは伸びないと、着れませんからね。
ドレープが出やすい素材でギャザーのうねりを楽しんでくださいね。
資材は、
- ストレッチ素材 150㎝幅 約1m 程度
- 普通のニット物(ポリウレタン混でない場合)は 肩にウーリースピン
~~~では、Let’s sewing !! Mintでしたアー

